PLATELET-RICH PLASMA

PRP(多血小板血漿)療法とは

変形性関節症に対する「再生医療」と呼ばれる治療法には、幹細胞を用いた治療のほかに、自身の血小板を用いた“PRP(多血小板血漿)療法”があります。

小林(こばやし)信也(しんや)医師が監修しました

RDクリニック医師

日本再生医療学会認定医/日本整形外科学会認定スポーツ外科医/日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医/日本整形外科学会専門医/日本整形外科学会運動リハビリテーション医/日本リハビリテーション学会認定臨床医
1994年 富山医科薬科大学卒業後、新潟大学機能再建外科入局。以降、関連病院勤務(脊椎センター長等歴任)を経て、2023年よりRDクリニックにて勤務。

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PRPとは

PRPとは、血液中の血小板を多く含む成分を抽出したもの

PRPとはPlatelet-Rich Plasmaの略で、日本語で“多血小板血漿(たけっしょうばんけっしょう)”と呼ばれるものです。多血小板血漿とは、血液を遠心分離にかけて「血小板」を多く含む成分を抽出したものです。

PRPは血液中の「血小板」を多く含む血漿です。

血小板には、成長因子(グロスファクター)と呼ばれる成分が含まれています。成長因子とは、体に刺激を与えて元気に若返らせる働きをする成分です。

また、血漿(けっしょう)成分の働きにより、ケガをしてできたすり傷や切り傷が治っていきます。これを“創傷治癒(そうしょうちゆ)”と言います。
PRP療法はこの“治る力”を応用した再生医療だといえます。

PRPに含まれる抗炎症性物質と成長因子

血小板由来成長因子
PDGF-aa, PDGF-ab, PDGF-bb
細胞の複製を刺激し、血管形成・上皮形成・肉芽組織形成を促進します。
形質転換成長因子
TGF-β1, TGF-β2
細胞外マトリックス形成を促進し、骨細胞の代謝を調節します。
血管内皮成長因子
VEGF
血管形成を促進します。
線維芽細胞増殖因子
FGF
内皮細胞および線維芽細胞の増殖を促進し、血管形成を刺激します。

PRP療法とは

PRP(多血小板血漿)療法とは、血液に含まれる成分を用いて、人間が本来持っている自然治癒力を引き出す治療法です。患者自身の血液から抽出した成分(PRP)を治療したい箇所へ注入します。

PRP療法のメリット

  • 変形性関節症の治療の場合、どのグレードでも受けることができる
  • 腱損傷、靭帯損傷にも使用することができる
  • 早い人で治療後1週間、通常は2~3週間ほどで効果を実感できる場合が多い
  • 自分の血液を用いるため、アレルギーなどの副反応が起こりにくい
  • すぐに治療を受けることができ、日帰りでの処置が可能
  • 入院が不要のため、生活に支障が出ない
  • 注射器で投与するだけなので、治療の痕が残りにくい
  • 必要であれば、繰り返し治療を受けることができる

PRP療法のデメリット

  • PRP療法を受けることができない方がいる
    • がん治療中の方
    • 治療部位に感染を起こしている方
    • 発熱がある方
    • 薬剤過敏症の方
    • 免疫抑制剤を飲んでいる方
  • 血小板の活性度合いなどが影響し、効果の表れ方に個人差が出ることがある
  • 関節の隙間が無くなった重度の変形性関節症や肥満の場合、効果が低下する
  • 注射による反応痛が出る場合がある
  • 治療後数日間、痛みや炎症(熱感、赤み、腫れ)を伴うことがある
  • 公的医療保険の適用外のため自由診療となる

また、上記以外にも二次的な副作用として感染症が起こる可能性がないとは言い切れません。PRPそのものによる副作用ではなく、細菌汚染されたPRPを使用することで感染症を発症してしまうリスクがあるということです。

PRP療法では、採取した血液から血小板を多く含む成分を抽出する作業が必要となります。これは人為的に行う作業のため、その過程で細菌に汚染されてしまう可能性がないとは言い切れないということです。

不安に感じる場合は、信頼できるクリニックにてしっかりと説明を受け、納得したうえで治療に進むことをおすすめします。

PRP療法が対象となる疾患

PRP療法が対象となる疾患には、様々なものがあります。

  • 変形性関節症(膝、肩、股関節など)
  • 膝関節軟骨損傷
  • 半月板損傷
  • 膝蓋腱炎
  • アキレス腱炎
  • 足底腱膜炎
  • 上腕骨外側上顆炎(テニス肘)
  • 肘内側側副靭帯損傷(内側型野球肘)
  • 肩腱板部分損傷または不全断裂など

また、上記のような疾患以外にも顔などの皮膚(肌)のアンチエイジングなどの美容を目的としてPRPは応用されています。

※RDクリニックでは、変形性関節症に対するPRP療法と、顔などの皮膚(肌)のアンチエイジングを目的としたPRP療法をご提供しております。

変形性関節症に対する
PRP療法の治療の流れ

当院では、変形性関節症の治療としてPRP療法をご提供しております。ここでは、変形性関節症に対するPRP療法の治療の流れについてご説明いたします。

  • 1.医師によるカウンセリング

    カウンセリング予約フォームよりご予約のうえ、当院にお越しいただきます。MRI画像をお持ちの場合はご持参ください。医師にてカウンセリングを行い、治療に進む場合は血液を採取します。

    無料カウンセリング予約

  • 2.血液を採取し、PRPを抽出

    PRPの調製に必要な血液を採取します。PRP調整は院内にて、高度管理医療機器(クラスⅢ)の国内生産製品である京セラ社製のCondensiaシステム(医療機器承認番号:30100BZX00223000)を使用して行います。

    PRPの調製には30分ほどのお時間をいただきます。

  • 3.PRPを関節へ投与

    注射器を使って、PRPを直接ひざなどの関節へ投与します。投与した後はしばらくクリニックにてお休みいただきます。

  • 4.PRPが損傷部に作用し、痛みが改善

    PRPに含まれる成長因子などの働きにより、損傷した組織の修復や疼痛が軽減され、痛みが改善します。効果を実感できるまで、個人差がありますが通常は2~3週間かかります。また、効果の表れ方には個人差があります。

PRPと幹細胞(脂肪由来幹細胞、ASC)との違い

PRPと幹細胞は、用いるものが血液もしくは細胞という違いだけでなく、効果の表れる仕組みや修復力などに違いがあります。

PRPと幹細胞での治療は、自分の身体に元々備わっている力を用いた再生医療という共通点があります。入院やメスを使う手術が必要なく、日常生活に支障が出ないところも共通します。

違いとして一番大きいのは、修復力の強さです。幹細胞は細胞を培養するためにおよそ6週間の時間を必要とし、PRPに比べて料金も高額となりますが、良質な細胞を提供できる医療機関にて治療を受け、その効果が実感できれば、より効果が長続きする可能性が高いといえます。

用いるもの 特徴 効果の表れる時期 向いている方
PRP 自身の血液 幹細胞より安価 通常2~3週間 軽症の方
幹細胞 自身の幹細胞と血液 より低リスク
修復力が高い
数ヶ月~半年 根本治療をご希望の方

変形性関節症などの痛みがある場合、どの治療が適しているか医師の診断が必要となります。信頼できる医療機関にて医師の診断を受け、リスクやデメリットも含めて納得したうえで治療に進むことをおすすめします。

変形性関節症やひざの痛みにお悩みの方、
まずはお気軽にご相談ください。

0120-515-056

10:00~19:00/不定休(診療カレンダーはこちら

「ひざ治療のことで」とお話しください。

PRP(多血小板血漿)療法の料金

RDクリニックにて、変形性膝関節症に対するPRP(多血小板血漿)療法を受ける場合の料金は以下のページに記載しております。

料金について

まずは無料のカウンセリングに
お越しください

当院は2005年より再生医療を専門に行っております。
カウンセリングは何度でも無料で承りますので、まずはお気軽にご相談ください。
再生医療提供の経験豊富な医師とスタッフより詳しくご説明いたします。

※治療に進む場合は、料金が発生いたします。

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まずはお気軽にご相談ください。

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「ひざ治療のことで」とお話しください。

は、
「再生医療」専門のクリニックです。

ひざの再生医療さいせいいりょうとは?

ひざなどの関節の痛み(変形性関節症)を、ご自身の幹細胞(かんさいぼう)で治療します。あなたの細胞が軟骨の代わりとなり、痛みが和らぎます。
ヒアルロン酸注射や痛み止めなどの“対症療法”とは違い“根本治療”のため、効果が長続きします。

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RDクリニックの無料カウンセリングでは、ひざの再生医療についてのご質問はもちろん、
ひざなどの関節のお悩みについてのご相談もお受けいたします。お気軽にご相談にいらしてください。

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