CONVENTIONAL KNEE TREATMENT

変形性膝関節症に対する従来の治療法について

当院は、手術をせずにひざの痛みの根本治療を目指せる「ひざの再生医療」を提供しているクリニックです。

このページでは、ひざの再生医療という選択肢が増えるまでの、従来から現在まで行われている変形性膝関節症の治療法について解説します。

小林(こばやし)信也(しんや)医師が監修しました

RDクリニック医師

日本再生医療学会認定医/日本整形外科学会認定スポーツ外科医/日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医/日本整形外科学会専門医/日本整形外科学会運動リハビリテーション医/日本リハビリテーション学会認定臨床医
1994年 富山医科薬科大学卒業後、新潟大学機能再建外科入局。以降、関連病院勤務(脊椎センター長等歴任)を経て、2023年よりRDクリニックにて勤務。

小林医師のプロフィールを見る

変形性膝関節症に対する
従来の治療法

変形性膝関節症とは、ひざの軟骨がすり減って痛みが生じ、後期(重度)になるとひざが変形し、足を伸ばすことや歩行が困難になってしまう病気です。

変形性膝関節症の治療法はこれまで、初期~中期には①運動で痛みの改善を目指したり症状の進行を遅らせる“理学療法か、②痛み止めの飲み薬やヒアルロン酸注射などの“薬物療法”といった対症療法を行い、痛み止めが効かない後期(重度)の場合になって③人工関節置換術などの“外科手術を決断する、ということが一般的でした。

ここからは、①理学療法②薬物療法③外科手術のそれぞれの種類と特徴について解説します。

①運動で症状を改善する・理学療法

ひざの痛みを感じ始めた初期から行うのが、運動やリハビリなどで症状の進行を抑えたり痛みの改善を目指す「理学療法」です。理学療法にもいくつかの種類があります。

生活習慣の改善

肥満体形の場合はひざにかかる負担が大きいため、生活習慣の改善や体重の減量が推奨されます。

また、日常的にひざに負担がかかる動作を避けるようにし、症状の進行を抑えます。例えば和式便座を洋式トイレへリフォームしたり、正座やあぐらをかく生活を椅子やソファーなどに腰掛ける生活へ変更するなどです。

運動療法

専門医または理学療法士や作業療法士の指導のもと、ひざに関わる筋力をつける運動やリハビリを行い、ひざの安定や痛みの緩和を目指します。

適切な運動を行うことで、痛みにより緊張状態となったひざの筋肉をほぐして動かしやすくしたり、関節の可動域の拡大や、血行を促進させ発痛物質の生成を抑える効果があります。

装具療法

ひざの痛みに対する装具療法とは、靴底に足底板(インソール)を入れたり、膝にサポーターを装着することによって痛みを和らげる治療のことをいいます。

足底板(そくていばん)療法

O脚の場合など、足底板(インソール)で脚の角度を矯正し体重の負荷を均等にすることで軟骨や骨の摩耗を防ぎ、痛みの軽減が期待できます。

膝関節装具(サポーター)

歩く時にひざの動揺が生じて痛みが出たり、身体を支える力が足りない場合など、ひざにサポーターを装着し安定させることで、症状が軽減できる場合があります。

杖を使用することで、歩くときにひざにかかる負担を減らし、身体を安定させます。

物理療法

ひざの痛みに対する物理療法とは、光や熱、電気的な刺激を利用してひざの痛みや炎症を抑える治療法のことをいいます。

温熱療法

膝を温め、血行を改善することで痛みを和らげます。医療機関では赤外線や低周波、レーザー、ホットパックなどが用いられます。

寒冷療法

冷湿布や冷やしたタオルなどをひざに当て、冷やすことで炎症を軽減し、痛みを和らげます。

電気刺激療法・超音波療法

電気刺激や超音波を利用して血流を改善し、痛みを和らげます。

②お薬による治療・薬物療法

関節内注射(ヒアルロン酸注射・ステロイド注射)

ひざの関節内に注射器を使ってヒアルロン酸やステロイドなどの薬剤を注入するのが、関節内注射です。ヒアルロン酸やステロイドを注入する目的はどちらも痛みの改善・緩和ですが、この2つの薬剤には全く異なる性質や注意点があります

ヒアルロン酸注射(関節機能改善剤)

ヒアルロン酸は私たちの身体に元々存在する成分で、ひざ関節の“関節液”にも多く含まれています。ひざの関節液には関節の動きをなめらかにしたり、軟骨を守る働きがありますが、変形性膝関節症になると関節液のヒアルロン酸が減少していきます。
ヒアルロン酸の製剤を直接ひざ関節へ注入することで、関節液と同じように、関節の動きをなめらかにしたり軟骨を守り、痛みや炎症を抑えることができます。

ヒアルロン酸注射のメリットは、比較的早期に治療の効果が表れやすいことと、ヒアルロン酸は元々体内に存在する成分のため、副作用のリスクが少ないことがいえます。

一方で、投与可能なのはひざ関節と肩関節のみで、効果が持続しないことがデメリットだといえます。ひざの痛みの原因を直接改善する治療ではないため、長期的に痛みを緩和したい場合は頻繁に治療を行うことが必要で化膿するリスクが高まります。

ステロイド注射

副腎皮質ステロイドという炎症や痛みを抑える力の強い薬剤を関節内に注射し、症状を抑えるのがステロイド注射です。関節に水がたまるような強い炎症がある場合や、熱を持ったり赤くなるような強い痛みがある場合に効果的です。

注意点として、ステロイドには骨や軟骨をもろくしてしまう副作用があるため、繰り返し投与することは避けたほうが良いとされています。また血糖が上がってしまう作用もあるため、糖尿病の方は糖尿病主治医と連携を取り慎重に使用することが必要です。さらに、細菌などへの抵抗力も落ちてしまうため、化膿などが見られる場合にはステロイド注射を行うことができません。

ステロイド注射も変形性膝関節症の痛みの原因を取り除くわけではありませんので、一時的に痛みを抑える目的での治療となります。

内服薬・飲み薬(消炎鎮痛剤)

非ステロイド性消炎鎮痛薬

最もよく使われる内服薬です。炎症を抑え、痛みを和らげます。副作用のリスクもあるため、痛みが落ち着いたら使用を中止します。胃腸薬と併用する場合もあります。

外用薬(抗炎症剤)

塗り薬、貼り薬

クリームや軟膏・ジェルなどの塗り薬や、貼り薬(湿布)によって炎症や痛みを抑えます。手軽に使用できることが特徴ですが、まれに皮膚のかぶれやかゆみが生じる場合があります。

座薬

痛みが特に強い場合や、副作用の問題などで非ステロイド性消炎鎮痛薬(内服薬)が使えない場合に用いられます。粘膜から直接成分を吸収するため即効性があります。

③外科手術

変形性膝関節症に対する外科手術にはいくつかの種類があります。

初期(軽度)〜中期(中等度)の変形性膝関節症に対する手術

関節鏡視下(かんせつきょうしか)手術

関節鏡視下手術は、ひざの関節内をカメラで確認し処置を行うことで、一時的にひざの痛みを改善する手術です。1cmほどの傷が2~3箇所できますが、術後は早ければ翌日に退院ができ、日常生活には支障がなく行える治療法です。ただし、この治療法は変形性膝関節症の原因そのものを治せるわけではありません。

関節の中に太さ1~4mm程度のファイバースコープ(内視鏡)を入れて観察し、骨棘を取り除いたり、増殖した滑膜を除去したり、または必要に応じて適切なひざの治療を行います。
半月板が断裂している場合は縫合術を行ったり、軟骨の損傷が著しい場合はマイクロフラクチャーといった手術を追加で行います。

マイクロフラクチャーとは

軟骨に小さな穴を空けて出血させ、治癒を促す手術

高位脛骨骨切り術(こういけいこつこつきりじゅつ)

高位脛骨骨切り術は、O脚やX脚などで変形したひざに対して、ひざ部分の骨である脛骨の一部を斜めに切断し、そこに人工骨を挟み金属プレートで固定することで、体重の負荷を正常な状態へ矯正する手術です。ひざ下の内側を8cmほど切開して行います。半月板や軟骨の損傷がある場合は、それに対する手術が同時に行われることもあります。

メリットとして、自分の骨やひざ関節が温存できるため、ひざの曲げ伸ばしや日常生活に制限がでないことがいえます。比較的年齢の若い40~60代の方や、仕事やスポーツへの復帰を希望する方にも対応できる治療法です。

しかしデメリットとして、およそ3週間と比較的長期の入院が必要であることや、切った骨が治癒し痛みが取れるまでに時間がかかること、金属プレートを手術から1~2年後に抜去する必要があることなどがあげられます。

後期(重度)の変形性膝関節症に対する手術

人工膝関節置換術(じんこうひざかんせつちかんじゅつ)

人工膝関節置換術とはその名の通り、ひざ関節を金属やプラスチックでできた“人工関節(インプラント)”に取り替える手術です。ひざの軟骨がほとんどなくなり痛みがひどく、日常生活に支障が出ている場合などに検討される治療法です。

変形性膝関節症の後期(重度)の方の多くがこの手術を行うことで、つらい痛みから解放され、リハビリは必要となりますが、ふたたび歩けるようになる可能性が高いです。

人工膝関節置換術を行うと、痛みが出る部分を金属やプラスチックなどの人工物で覆うため、術後の比較的早い段階で痛みが改善します。また、健康保険や高額療養費制度が適用されることもメリットだといえます。

しかし、中には人工関節にしても痛みが取れなかったという方や、感染症のリスク、骨が溶けてしまうなどで入れ直しが必要になるなどのリスク・デメリットがあります。人工関節そのものに抵抗がある方が多いことも事実です。
さらに、人工関節にした後は感染症のリスクが上がるため、ヒアルロン酸などの注射や、ひざの再生医療を受けることはできなくなります。

また、人工膝関節置換術には「全置換術」と「単顆置換術」の2種類があります。

人工膝関節全置換術(TKA:Total Knee Arthroplasty)

ひざ関節全体が損傷している場合に行います。靭帯が傷んでいても手術が可能です。人工膝関節置換術として一般的に広く行われているのはこの全置換術になります。

人工膝関節単顆置換術(UKA:Unicompartmental Knee Arthroplasty)

ひざ関節の内側など一部だけが損傷している場合に行います。前十字靭帯に損傷があると適用にならないなどの制限がありますが、全置換術よりも比較的術後の回復が早く、ひざの違和感も少ないと言われています。

手術をしない根本治療、
ひざの再生医療とは

ここまでは従来から行われてきた変形性膝関節症に対する様々な治療法について解説してきましたが、近年では、患者自身の細胞を使って手術をせずにひざの痛みの根本治療を目指せる、ひざの再生医療という新たな選択肢を選べるようになりました。

ひざの再生医療とは?

ひざなどの関節の痛み(変形性関節症)を、ご自身の幹細胞(かんさいぼう)で治療します。
あなたの細胞が軟骨の代わりとなり、痛みが和らぎます。

ヒアルロン酸注射や痛み止めなどの“対症療法”とは違い“根本治療”のため、効果が長続きします。

ひざの再生医療はこんな方におすすめです

変形性関節症やひざの痛みにお悩みの方へ、
自分のひざのまま根本治療を目指す「ひざの再生医療」をおすすめします。

  • 痛みを気にせず
    長く人生を楽しみたい

    日常も趣味も、
    思い切り楽しめるように
    関節の痛みを治したい方

  • ひざの痛みを
    根本的に治療したい

    痛み止めなどの一時的な
    治療ではなく、根本治療して
    長く快適に過ごしたい方

  • 入院せずに治したい
    手術はなるべく避けたい

    様々な事情により
    入院を避けたい方や、
    手術しない選択肢をご希望の方

  • これまでの治療で
    効果が感じられない

    ヒアルロン酸などの注射や
    痛み止めなどの治療で
    痛みが改善しない方

  • スポーツ競技などへの
    復帰を目指したい

    変形性関節症を根本治療し、
    自分のひざのままで
    もう一度チャレンジしたい方

  • アレルギーの心配など
    薬剤を飲み続けたくない

    痛み止めなどの薬剤を
    飲み続けなくても、痛みから
    解放され快適に過ごしたい方

ひざの再生医療とは

まずは無料のカウンセリングに
お越しください

当院は2005年より再生医療を専門に行っております。
カウンセリングは何度でも無料で承りますので、まずはお気軽にご相談ください。
再生医療提供の経験豊富な医師とスタッフより詳しくご説明いたします。

※治療に進む場合は、料金が発生いたします。

変形性関節症やひざの痛みにお悩みの方、
まずはお気軽にご相談ください。

0120-515-056

10:00~19:00/不定休(診療カレンダーはこちら

「ひざ治療のことで」とお話しください。

は、
「再生医療」専門のクリニックです。

ひざの再生医療さいせいいりょうとは?

ひざなどの関節の痛み(変形性関節症)を、ご自身の幹細胞(かんさいぼう)で治療します。あなたの細胞が軟骨の代わりとなり、痛みが和らぎます。
ヒアルロン酸注射や痛み止めなどの“対症療法”とは違い“根本治療”のため、効果が長続きします。

詳しくはこちら

RDクリニックの無料カウンセリングでは、ひざの再生医療についてのご質問はもちろん、
ひざなどの関節のお悩みについてのご相談もお受けいたします。お気軽にご相談にいらしてください。

関連コンテンツ